PSVRフリークブログ

PSVRをきっかけにCS機のゲームに戻ってきたなんちゃってゲーマーがPSVRに関する気になる情報やプレイしたレビューなどを発信します。

PSVR Harmonix music VR レビュー

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音楽ゲームの大手(らしい、自分は音ゲーに詳しくないが)のHarmonixが、自社名を付けたタイトルがこちら。 想像的な映像空間で音楽を最大限楽しめる、そんなソフトととなっている。

概要

販売形態: ダウンロードのみ
日本販売:なし
日本語対応:なし
発売日:2016/10/13
価格:$14.99(北米ストア)
ジャンル:鑑賞系ソフト
プレイヤー: 1人
VR: 専用 CERO:B(12才以上対象)
コントローラー:DUAL SHOCK 4/ Move2本

日本語化は?

日本語対応無し。

プレイ自体は比較的直観的にわかるため問題ないが、 USBメモリで読み込ませる音楽のタイトル等が日本語表記だと、何も表示しなくなるのは問題。 音楽タイトルをローマ字表記等にする必要がある。

ゲームシステム

音楽を楽しむ!というコンセプトをベースに、全4つのユニークなモードが搭載されている。

全てのモードでは音楽をゲームに用いる。音楽は全17曲が収録されているほか、自分でUSBメモリ経由で読み込ませることが可能。 各モードを選択すると、まずは流す音楽を選択する画面となる。(下記図) 完全に自分の趣味だが、平沢進師匠のアルバムAsh Crowを読み込ませています。ハイマエー

それぞれのモードをかいつまんで説明する。

The Beach

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CGのビーチで音楽を聴くモード。

と聞くとつまらなく思うかもしれない。が、このビーチには色々なギミックが仕込んであってなかなか飽きない。 ビーチでは視聴する場所を数ポイントから選択できる。選択は視線を向けて×ボタン。

見るところを選べますよってだけだと、ほかの視聴系と変わらないが、そこは音楽視聴に特化した鑑賞系。 まずデフォルトの景色では、空が音楽に合わせてオーロラのように色が変化する。 ようは景色自体が巨大なビジュアライザとなっている。

また、フィールドにはいろんなオブジェクトが配置されていて、そのオブジェクトを注目すると、そのオブジェクトが目の前に広がって脈動する。 例えば海を漂っているクラゲに視線を向けると、下のSSのようにカラフルなクラゲが目の前で脈動している状態になる。

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このオブジェクトはもちろん立体的で、触れるぐらいの目の前を音楽に合わせて動いている。 言葉だけで聞くとたいしたことないと思うけど、実際見ると結構楽しい。

自分のお気に入りはランタンに隠されたビジュアライザ。是非お気に入りのオブジェクトを探してほしい。

rez infiniteのエリアXをプレイした人はわかるかもしれないが、現状ちょっと荒めの解像度のPSVRには、 こういったサイバーな光の空間はすごく相性がいい。荒さを全く感じない。

このようにたくさんのビジュアライザが配置されていて、オブジェクトと音楽の組み合わせを色々試すだけで楽しい。 ようはビーチ自体がVRビジュアライザ集のメニュー画面のようなものといえる。

The Easel

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ようは空間お絵かき。move2本必須。片手にパレット、もう片手に筆となる。

VRお絵かきといっても、PCVRの専用ソフトみたいに本格的なお絵かきソフトではない。 なんといっても主眼は音楽。単純な線を描く筆なんてなくて、ほぼすべての線が音楽に合わせて脈動する。 細いちまちました線も引けない。

線のほかに使えるのは、2Dのお絵かきでいうスタンプのようなオブジェクトを発生させる筆や、なぞったところを光の粒子が行き来する効果が付与される筆など。 とにかく派手派手。そんなパレットだから、精細な絵を描くんじゃなく、音楽に合わせて縦ノリしながら、大胆に線を引いていくのが合う。

へたくそで申し訳ないが、自分はドラゴンを描いた。 ちょっとわかりにくいが、中央に頭部があり、細かい網目状の光で編まれた羽根があり、粒子砲を口から吐いているのだ! ドラゴン全体がドクドクとビートを刻み、もうノリノリである。楽しい。

The Dance

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DJルームに配置された、得体のしれないクリーチャー達。その手足を選択して、moveでロックして音楽に合わせて動かして、ロックを解除する。 すると、その動きが記憶されて動き続ける。手、足、腰、頭と別々に記憶させることができ、工夫しだいで奇想天外なダンスを踊らせることができる。

他に、DJ台が設置されているところに視点を移すと、手でディスクを回して、早めたり遅くしたり、ちょっと止めたりできる。 すると、かかっている曲もそれにあわせて変化する。なんちゃってDJ気分。

そんなわけでこのモードはmove2本推奨ではあるが、DualShock4でも可能。

The Trip

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ただただ視界360度に展開されるビジュアライザを視聴するモード。インタラクティブ性はなし。

万華鏡のように対象な形でカラフルに変化する世界はなかなか圧巻。 画面上でのアドバイスでコントローラーを置いてリラックスしましょうとあるが、まさにそのようにするのがおすすめ。 好きな音楽をかけ、音楽に合わせて変化する世界に沈み込んで精神的な世界に旅にでる。そんなモードだ。

全体を通して

The Danceはやや異色だが、他3つはビジュアライザを様々な形で楽しもうというもの。音楽を楽しむ新しい形を提案している。 ビジュアライザの特性上、ビートの聞いたテクノやハウス、ダンスミュージックといったジャンルの方が相性がよいと感じる。 音楽の刻むビートに合わせて脈動する世界・オブジェクトで、視覚・聴覚の両方で音楽を楽しめる。

筆者のお気に入りはイーゼルとトリップ。イーゼルは単純にお絵かきは楽しい。PCVRにはあるようだが、PSVRにも本格的お絵かきソフトが望まれる。 トリップは、寝る前に一通りゲームを遊んで、終わりにする最後によく視聴する。ミニマルなエレクトロ系音楽と映像の効果はまさに電子ドラッグといったところ。

操作

各モードに記述したが、

  • The Beach:視線選択と×ボタン決定のみ、DualShock4/Move 1本
  • The Easel: Move2本必須,パレットと筆として用いる。
  • The Dance: DualShock4 / Move2本対応、ただしMove2本の方がより楽しい。
  • The Trip: 操作なし。モードから脱出するためにOPTIONボタンを用いるだけなのでDualShock4/Moveどちらでも可。

グラフィック

※筆者はPlayStation4 Proでプレイしています。Normal/slimとの違い等は未検証です。

比較的ソリッドなデザインのグラフィックで特別良いわけでもないが悪くもない。 ぼやけ等は特に感じない。

ボリューム

ゲームではないのでクリアは存在しない。 4つの音楽視聴モードに1つあたり400円程度が高いと思うか安いと思うか。

良い点

  • 音楽視聴の体験を1段階高めてくれる。
  • PSVRでは他にできない3D空間へのお絵かきが可能である。
  • 自分の音楽を取り込めて楽しめる。

悪い点

  • USBフラッシュメディア経由でしか音楽を取り込めない。(メディアサーバ等は不可)
  • 音楽のタイトル/アーティスト名が日本語だと文字が化けて表示されない。

まとめ

これ目的にPSVRを買う、これをプレイするためにPSVRを立ち上げる、といったタイトルではないが、 ゲームとゲームの合間にちょっと音楽を楽しむには良いソフトだと思う。 また、PSVRでの3Dお絵かきを体験するには現状このソフトしかない。 (純粋なお絵かきではないが。) 北米ストアのウォレットが余っていたら、買ってみてはいかがだろうか。